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院長コラム

口腔機能低下症のこと、ご存知ですか?

こんにちは。箕面市の尾川歯科医院の尾川です。

みなさんはこの言葉をご存知ですか?初めて聞いたという方もいらっしゃると思います。文字通り、お口やお口の周りの機能が低下してしまっている状態のことを現します。

低下しているかどうかのいくつかチェックポイントをご紹介いたします。ご自身でチェックしてみましょう。

  • 硬いものは食べにくいので、柔らかいものを好んで食べる
  • 歯並びが悪い
  • 気がつくと口で呼吸をしている
  • 飲みこぼし食べこぼしが増えた
  • なかなか飲み込めない
  • お口の中が乾燥しやすい

などです。
当てはまる項目はございましたか?

もちろん他にもチェック項目は多数あります。
当てはまる項目がいくつかある方や心配な方は一度診察にいらしてみてください。

れでは、お口やお口の周りにはどのような機能があり、どのように機能が低下するのか、またどのようなトレーニング方法や改善方法があるのか説明していきたいと思います。

①咀嚼(そしゃく)

お口のなかでモグモグと食べ物をかむことです。咀嚼機能が低下すると、咬む力や食べ物を小さく潰す効率が悪くなってしまいますので硬い食べ物を食べることが難しくなってしまいます。顎や歯の役割も大きいですが、筋肉の役割も大きいです。トレーニング方法としては意識して嚙む回数を増やす、硬めのグミを咬む、ガムを咬むなどをすることで筋力や顎の力を高めます。
また歯が抜けた状態のままにせず入れ歯等で補うように治療する。入れ歯のかみあわせを調整することも非常に大切です。

②嚥下(えんげ)

咀嚼によりお口の中で食べ物と唾液をまぜ合わせて食塊(しょっかい)を作り、それをゴクンと飲み込むことです。飲み込む機能が低下すると、なかなか飲み込むことが出来ない、または「誤嚥」という飲み込んだ物が誤って気管に入ってしまいます。誤嚥は肺炎の原因になりますので防がなければなりません。嚥下力を高めるには舌や喉の筋力を低下しないようにすることが大切になり、嚥下体操等のトレーニングがあります。

③構音

舌の動きとと口唇の動きが複雑に絡み合って声が出ます。声を出す機能が低下してしまうと上手に言葉を発することが出来ず、コミュニケーションをとるこもが難しくなってしまいます。トレーニング方法としては「パタカラ運動」や「あいうべ体操」と呼ばれるものがあります。これらのトレーニングによって舌と口唇を動かす練習を行います。

④唾液

唾液をだす唾液腺の機能が低下することで、お口の中が乾燥しやすくなってしまいます。乾燥することで、お口の中がヒリヒリする感覚がおこることもあります。また菌が繁殖しやすくなりますので虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。実は唾液にはお口の中を保湿して、菌の増殖を抑える機能があるのです。改善方法としては、しっかりよく嚙む、市販されているお口専用の保湿剤を使用する、お顔をマッサージして唾液腺を刺激して唾液の分泌量を増やすなどがあります。

⑤感覚

お口の中はとても敏感で、髪の毛一本でも認識することができます。ですが感覚機能が低下することで、お口の中が汚れていることに気付きにくくなってしまい、口腔衛生状態が悪くなってしまいます。その状態で誤嚥してしまうと誤嚥性肺炎をおこすリスクも高まります。また、舌には味覚をつかさどる味蕾細胞がありますが、舌苔という汚れにうもれて味蕾細胞の機能が衰えていると美味しい食事を食べていても味がいまいちわからないかもしれません。改善方法としては、舌ブラシで舌磨きをする。お湯や氷などの温度の刺激でお口の中を刺激する方法があります。


口腔機能と一言でいってもいろいろな機能や役割があり、口腔機能低下症の症状も個人差があり人それぞれです。口腔機能低下症の段階で症状に合わせた適切なトレーニングやリハビリをすることで重症になってしまうことを防ぐことができます。

しかし、大切なのは口腔機能が低下する前に検査を行い、お口の状態を把握し、低下することを予防することです。
なにも症状が無くても口腔機能が低下していないか検査して先手先手で対応していくことがとても重要です。

当院では口腔機能低下症の検査を行っておりますのでご興味のある方は是非おっしゃってください。

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